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五体投地

篠田節子「仮想儀礼」を読みました。
夢破れて失業した元公務員の主人公と女で失敗して職を追われた元ゲーム会社社員が事業としての宗教団体を始める話。
宗教のベースは主人公がゲームブックのために書き下ろした5000枚に及ぶ原稿。本尊の芯はワインボトル。バター灯明はハードマーガリンで代用して節約。聖水は水道水にターメリックを混ぜたもの。教祖も幹部も神様なんて信じちゃいない。あくまで事業。しかも「ベンツに乗れたらいいなあ」程度の志の低さ。
カルトにならないように、出家制度は取らず、宿泊施設は置かず、布施を強要せず、他の宗教の批判はせず、穏便に、慎重に…その結果、普通の人々に混じってとんでもないのも集まってきてしまってさあたいへん。
主人公が詐欺師なのは間違いないんだけど、誰よりもまともなことも間違いない。法的に悪いことなんて脱税くらいしかしてないから、自分の意思とは関係なく悪い方向に転がっていくのがかわいそうでかわいそうで。
ラストもハッピーエンドと取るべきか、バッドエンドと取るべきか、判断の分かれるところ。ネタパレ反転→主人公が嘘をついてひとりで罪を被ったのが「一生を刑務所で終えた方がマシ」と思ったからだとしたら、有期刑になってしまった上に信者が主人公の出所を待ちわびているなんて地獄だぞ。
まあ。なんつうか。女ってこわい。
読書 | CM(0) | TB(-) 2014.01.10(Fri) 22:44

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