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委ねられる責任

Amazonプライムで配信中の番組「ママ・ハディッドのモデル養成プロジェクト」がとても面白かったのです。
主催はかつてトップモデルとして活躍し娘二人もトップモデルとして活躍しているヨランダ・ハディット。
モデル志望の少女5人が母親とともにNYに集まり、8週間にわたって共同生活を送りながら、ヨランダの指導のもと、写真撮影・CM撮影・ファッションショー・面接…と様々な課題に取り組み、最終的に1枚の契約書の獲得を目指すという内容。
以上、ネタバレなしの紹介。以下、ネタバレ全開の感想。

リリアンですよ。もうね、創作でもなかなか見ないヒールっぷり。
不安障害を抱えるマッケンジーのことが気に入らなくて、同室のブリアナと悪口で大盛り上がり。年長のミケイラには呆れられ、最初は同調していた母親にすら「余計なことに気を取られていないで目の前のことに集中しなさい」と窘められて大泣きする姿にこれはリリアンの成長物語に違いないと期待していたのに、リリアンは最後までリリアンでした。
ブロンドに染めたロングヘアーと緑のカラコンを入れている彼女はネイティブアメリカンの父親から受け継いだ暗い瞳と髪の色がコンプレックスのようで、「ルーツを大事にしなさい」とヨランダに無理矢理髪を染められたのは「好き」を否定されたみたいでかわいそうだった。でもこれまで散々仕事に対する心構えを説かれてきたのに勝手にブロンドに染め直したくだりでもうダメだこりゃ。「仕事でベリーショートにしろと言われたらどうする?」の質問に「切ります」と即答したブリアナとの意識の差よ…。
「個性が強い」と評されていた彼女はことあるごとに「ブランドのイメージに合わなかっただけ」と慰められてたけど、結局合わせる気がないってことでしょ。個性が強いというよりも我が強いのでは。
本格的な撮影は初めてという参加者もいる中で雑誌の表紙を飾ったりとキャリアのある彼女が思うように評価を得られずどんどん自信を失っていく姿は痛々しかったけど、ここまで突き抜けてるとなんかもうオメエはそれでいいや(猪木)。最後の殊勝なコメントすらとってつけたように感じてしまった。創作と違ってと成長しないところがかえってリアルだわ。

リリアンがどんなにアレでも「子供だしなあ」で済むけど母親たちはそうはいかない。
母親は娘をサポートするためにそこにいるはずなのに、どうして足を引っ張るの~~~!娘より目立とうとしたり、娘の手柄を自分の手柄だと主張したり、自分の立場がわかってない!面接官も思わず「母親ばかり喋ってるから母親を採用しそうになったよ」と苦笑いですよ。
ブリアナ母が「もう帰りたい」と弱音を吐いて「私を信じて」と娘に慰められる姿に情けなくなったけど、その週に見事結果を残して「私を信じてと言ったでしょ」と誇らしげに言うブリアナがめちゃくちゃかっこよかった!

リリアンは別として、子供たちはわりと「自分は自分」でドライなんだよね。切り替えも早いし。それなのにここでも母親たちですよ!
毎週の課題では優秀な結果を残した一人に5000ドルが進呈されるんだけど、明るいミケイラと素直なアシーナが何度も選ばれるわけですよ。
とくにミケイラは母親が社交性と積極性を発揮してヨランダや現場の人たちと親しくするもんだから嫉妬を買って母親たちが「ひいきされてる」だの「出来レースだ」だのと騒ぎはじめてもう大変。
さらに同室の母親同士ではシャワーの使用時間を巡って喧々諤々。
そんな訴えを受けてヨランダが示した解決方法がすごい。参加者全員をボクシングジムに連れていき物理的に殴り合わせるの。それでなんとなく解決してしまう母親たちもすごい。
まあ、「ウチの子が一番かわいい」のは当然だし、頑張っている姿を間近で見ていれば「どうしてウチの子が評価されないの!!??」となるよね。わかるわかる。

「先生のおおせのままに」とならないのがお国柄か、母親同士だけでなくヨランダとも衝突する。
最年少のアシーナの母親は水着の撮影に気が気でない。ギリギリお尻が隠れるビックサイズのシャツでの肩出しポーズには相当な不信感を持ったようで、報告を受けたヨランダと話し合いに。
「セクシーにならないようにスポーティーで健康的なイメージをこころがけた」というのは本当だと思う。水着も一人だけワンピースだったし。でもアシーナの反応は当然だよ~~~。ヨランダが「17歳になるまで待つ気?」と言うように可能性を狭めてしまうおそれもあるけどこの母親がついていれば少なくとも間違いは起こらないだろうという頼もしさも感じた。

美人なだけならゴマンといる、トップで活躍するには人柄が重要だと、外面だけでなく内面の大切さも説かれ、心身共に成長を遂げたり遂げなかったりする子供たち。
このまま順当に大本命のミケイラが契約書を勝ち取るかと思いきや、優勝したのはなんとアシーナ。
「ウチの娘がミケイラとアシーナの主演映画の脇役で終わるならもう続けられない」と言われるくらい何度も勝ってるのに意外な結果だと思ったのは、行く先々で「小さい」と言われていたから。まだ13歳だからこれから伸びるだろうというのを差っ引いても167cmじゃお話にならないなんてなんと厳しい世界。
この結果を知ってから見直すとヨランダの「顧客の意見は明確だがどうしても心にひっかかる子がいて直観に従うか迷っている」という言葉の意味がわかる。「大きくなると約束して」の言葉通り可能性に賭けたということですね。まわりの意見を受けて総合的に判断したのではなく、結果にきちんと自分の想いを乗せたヨランダに拍手。
発表のときに子供たちへの想いがあふれて取り乱した姿にもグっときた。妥協を許さず、押しつけがましく感じるところもあるけれど、「ランウェイは難しいかもしれないけれどCMなら活躍できる」などと常に子供たちの可能性を探っていたし、こっちが感じていた以上に深い愛情を持って接していたんだなと。
プロジェクトを手伝っていたヨランダの娘のジジも同様。とあるブランドをターゲットにした写真撮影では雰囲気の良さからも手ごたえを感じていたリリアンが顧客からは評価されなくて、撮影現場の様子を伝えて食い下がっても「我々は提出された写真だけを見て判断するしかない」と一蹴されたのは見てるこっちも辛かった。
アシーナの勝利を意外と思ったのは母親がヨランダと衝突しまくってたというのが一因でもあるんだけど、ヨランダの「意見がぶつかるときもあったけれど常に同意する必要はない」という言葉でノーサイドかな。

これ、昨年の10月に配信開始してるのに発見した昨年12月の時点で2話までしか配信されてなくて、それを知らずに見始めたもんだから「私はこのままリリアンの成長を見届けることなく死ぬのだろうか…」と思ってたので最後まで配信されてよかった!
Eテレの「ソーイング・ビー」も面白いし、レース番組楽しいなあ。色々見たいけど探すの難しい。(あっても題材が興味なかったりね…)
未分類 | CM(0) | TB(-) 2021.02.20(Sat) 21:50

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