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ファラオは人名ではなかった!

宝塚宙組公演・グランド・ロマンス「王家に捧ぐ歌」に行ってきました。
雪→星→宙→月→花→星→宙で2回目の宙組です。前回はまだ朝夏まなとさんはトップではなかったのですが、主演だったので同じトップコンビで違う作品の観劇は今回が初めての経験でした。

今回のお話は、エジプトの将軍とエジプト軍に捕らわれたエチオピアの王女の悲恋物語。
ベースは名作オペラだそうで。名前くらいは聞いたことあるけど、エジプトの話だということすら知らず…。無知が奏して新鮮に楽しめました。
「戦いは新たな戦いを生む」「愛する者同士が愛し合える世界を」と訴える物語はテロの安保法案に揺れるこのご時世に妙に合っていましたね。あえてなのかもしれませんが。ふたりの愛の物語としてはとくに感動もしなかったんですけど、エジプトの戦士たちが剣を置いて平和な未来を願うシーンは胸に迫るものがありました。

ベースがオペラだけあって物語はほとんど歌で進むのですが、私は歌詞が全然頭に入ってこないので物語を追うのが大変でした。これまで見た舞台だと歌はモノローグというのが多かったのであまり意識したことなかったんですけど、歌で状況説明されるとすぐに「えーと…?」となってしまうのです…。ラダメスとアイーダはどうして惹かれあうようになったのかわからなかったのも冒頭で右耳から左耳に通り抜けて行ってしまったかしら?と思ったら、元々そんなシーンはなかったようで。

テーマがものすごく重くて目をそむけたくなるようなシーンも少なくなかったので、「スゴツヨ」のシーンにはなんぼか気が緩まりました。'00年代前後のCMソングを思わせる歌もヘンだけど、いくら足首まで隠れる衣装で脚の形が見えないとは娘役が脚をガバッと開く振り付けは衝撃的。この後アイーダへのリンチが始まるからろくなシーンじゃないんですけどね!
この作品、ダンスシーンが少ないんですけど、一幕の終盤だか二幕の序盤だか、だんだん増えていく菱形のスポットライトに合わせて人が増えていくのがすごくカッコよかったです。

アイーダの恋敵のアムネリス、ろくな女じゃねーな!と思ったらラストにかけて株爆上げ。ワガママなお嬢様だったのに、愛よりも国を重んじ、最後には「私が王である限り戦争はしない」と宣言。裏切られてもなおラダメスを愛していながらも無条件で逃がさなかったのも筋が通っていました。ラダメスとアイーダはひたすら愛に忠実なだけだったけど、アムネリスは物語の中でしっかりと成長していました。というわけでこの物語の主役はアムネリスです。

話がどんなに暗かろうとさすがエジプト、舞台がきらびやか!ゴールドとターコイズブルーの組み合わせは最強ですね。戦闘服もかっこいいし女官の衣装もステキだし神官はあやしいしファラオは置物だし。もう衣装見てるだけでそりゃエチオピア負けるわって感じ。こんなのが大量にいるので群舞や合唱は大迫力!凱旋で神輿に担がれてきたもの豪華さに拍車をかけていました。

そんなエジプトと対照的なエチオピア、どん底スタートだと思ったらもう二段階下があったっていうね。エチオピア王のアモナスロなんて囚われて気がふれたふりをしていたのに国が滅びて本当に気が狂ってしまうし。愛する娘には虫けら呼ばわりされるしでもう散々。せめて「国はわしのものだー!」は気が狂ったゆえの発言だと思いたい。本心ではないと思いたい。

最後、ラダメスとアイーダが事切れるシーンはなくても良かったんじゃないの?!「ご想像にお任せします」でいいんじゃないの?!忍び込めたんだからきっと逃げれるよ!とか思ってたんですけどね。wikipediaでアイーダのあらすじ読んだらそのまんまでした。

「元ネタがそうだから」と言われたらそれまでなんですけど、数少ない主要人物以外は出番が少なすぎる上に二人だけの会話のシーンがやたら多くてオペラグラスでは見やすかったけど物足りなく感じてしまいました。2番手すら誰だったっけ?ああ、ウバルドかって思うほど。むしろアムネリスが2番手なんじゃないかと。(初演はアイーダが男役2番手でアムネリスが娘役トップなのでこの見方はあながち間違いでもない?)
お芝居1本物は物語をじっくり楽しめる一方でモノによっては「もっとダンスを」とか「もっと歌を」とか「もっと個々の見せ場を!」とか思ってしまうものなんですね。
とはいえ1本物でも短いながらショーがあるのである程度は満たされます。主要男役数人の見せ場、男役の燕尾服でのダンス、娘役だけのダンス、ロケット、デュエットダンス、そしてパレードと、短くても必須要素ってのはちゃんと詰め込んであるんだなということにも気付きました。朝夏まなとさんの登場シーンが倒れた姿でせり上がってきたから転生したラダメスだと思ったらちょっと笑ってしまいました。

生徒について。

ラダメス/トップスターの朝夏まなとさんはルックスは一度見たら忘れられないインパクトがあるのに、演技も歌もダンスも良くも悪くも特徴がないんだなと、前に一度見てるのにどんな声だったかとか全然思い出せなくて、今回の舞台を見て、そういうことだったんだなと。きっとまた「どんなんだったっけ?」ってことになりそう。特徴がないというのはクセもないということなので、それで高所安定してれば悪いことでないと思うんですよね。

アイーダ/娘役トップの実咲凜音さん、歌は文句なしですが、前回見たときにえらい劇団っぽい演技をする人だなあと思ったんですけど、今回は全く感じませんでした。今思えば前回は古い演目だったので、あの劇団っぽい演技もあえてのものだったのかしら?そう思えば見方も変わってきます。

アムネリス/伶美うららさん、スタイル抜群、すらりと長い腕に目が惹かれました。いずれ娘役トップになるんだろうなと思わせる美貌と華やかさがありました。冷たさを感じる美しさは役柄にもピッタリ。ただ、歌に問題が…低音はすんなり聴けるので決して下手ではないと思うのですが、高音になると出ないわひっくりかえるわでハラハラ。歌うシーンが多い作品なので余計に気になってしまいました。

ウバルド/真風涼帆さん、星組3番手から宙組に組替して2番手になったということで楽しみにしていました。前回見たときのことはもうあんまり覚えてないんですけど、あらためて見るとさすがにカッコイイですね~。男役にも女性に見えるタイプと見えないタイプがいると思うんですけど、彼女は間違いなく後者ですね。言われなくても「あの人が2番手なんだろうな」とわかるような気がします!ただ、今回の舞台では正しい用法の役不足ってヤツではないかと…。でも真風涼帆さんが演じるアイーダなんて微塵も想像できない。

ファラオ/箙かおるさん、王としての威厳に満ち溢れたすんばらしいー歌声!声量豊かでこもった声質も私好み。セットと見紛うほどに動いてなかったのにものすごい存在感でした。

アモナスロ/一樹千尋さん、狂気の演技につきますね。怖気が来ました。

なにげに一番楽しみにしていた星吹彩翔さん、前回は役付きが良かったのかしら?今回の舞台を見る限りでは、群舞のリーダーという印象でした。彼女はみんな同じような格好しててもどこにいるかすぐにわかりますね!でも物足りなかったです…。
それから蒼羽りくさん、ウバルドの両脇時みたいな役でしたが、やはりあまり見せ場は無く…。彼女は前回見たときは七海ひろきさんの次くらいのポジションなのかなあと思っていたのですが、真風涼帆さんとの間に何人かいる感じ?全国ツアーはイマイチ参考にならないみたいです。
フィナーレの立ち位置を見ると愛月ひかるさんが3番手っぽかったけど、これまたラダメスの両脇時みたいな役でしたねえ。
気になる人ができるとあらためて強く「個々の見せ場を!」と思ってしまいます。

で、次の予定も宙組だったりします。とはいえ、私は「見れるときに見れるものを見る」というスタンスでと自分に言い聞かせてるんですけど、北翔海莉さんのせいで「見に行きたい!」という心が芽生えつつあります…。
宝塚 | CM(0) | TB(-) 2015.08.21(Fri) 23:51

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