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弱気な人は優しい

夏目漱石「坊っちゃん」を読みました。
うすっぺらいから日本文学の入門にちょうどいいかなと思って手を出したのですが、改行ないわ行間ないわで思った以上のボリュームでした。そんでもって一人称視点の口語体でコメディタッチなのに全然頭に入ってこない。読み終わった後に拾い読みしてようやく大まかな流れが理解できました。私はただでさえ登場人物の名前が覚えられないのに、台詞は実名で書かれてる一方で台詞以外のところは坊ちゃんが勝手につけたあだ名で書かれてるから、この点でも「古賀先生って誰?」となってしまって大混乱でした。
さて理解すればなかなか楽しいお話でして。山嵐と氷水代の一銭五厘をめぐってひと悶着とか、うらなり先生を送る会では主役そっちのけで裸踊りしたりとか。
坊っちゃんがうらなり先生のことを好もしく思っている理由が「大人しくてお人好しだから」ってのも笑える。人間は自分が持ってないものを持っている人に魅かれるとはいえ、それだけで「敬愛する」とまで思ってしまうなんて。
それと本作のヒロインが坊ちゃんが郷に残してきた下女のおばあさんってのも面白い。恋愛感情とは違うんだろうけど、こういう親愛のかたちもあるんだなと。
とか書いてると痛快コメディのようですが、オチはよく考えると切ない。赤シャツにひとあわふかせてやったものの、うらなり先生の件がどうひっくり返ったということもないし、山嵐の転勤も変わらず、坊っちゃんも辞職したのですから。世の中正義か勝つというわけにはいかないようです。
読書 | CM(0) | TB(-) 2014.03.05(Wed) 21:57

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