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サニーパン

最近見た映画。

・相撲取りブルーノ
無気力な男がいじめられっ子を勇気づけるために乗り気じゃなかった相撲大会に出場する話。
主人公武蔵丸にソックリだな。
オープニングクレジットの巨漢がシャボン玉飛び交う空間を浮遊するという珍映像からは想像できないまともな映画でした。相撲の描写に至ってはニュースでしか相撲見てないような私にはツッコミどころがわからないほど。洋画なんて「なんちゃって日本」ばかりだからこんなにちゃんと描いてれるなんて~と愛国心がくすぐられた。いやまあ明石先生は置いといて。
人生に行き詰った人間が打ち込めるものに出会い縁にも恵まれ活力を取り戻すというテンプレストーリーもかえって邪魔にならなくてよかった。そんな中で商魂逞しい友人の存在が効いてた。ドイツだとアマチュアのスポーツ大会もビジネスチャンスなのね。

・ザ・フォーリナー
爆弾テロで娘を亡くした男が警察や政府に「犯人の名前を教えてよ!」と迫る話。
教えてくれないなら自分で調べるんじゃなくてなんとしても聞き出すというのが面白い。相手が悪いとこうなるのね。
誰もが誰かと密通しているみたいな相関図なので主人公と関係ないところで内ゲバで崩壊していくのはなかなか爽快でした。
バスの爆破シーンはすっごい嫌だった…なんでわざわざベビーカー押した家族連れがバスに乗り込むカットを入れるのよ…。冒頭の亡くなった娘の部屋で立ち尽くす父親の姿も切なくてたまらない…。
こんなに辛い思いをした父親が国に消されるなんて悲惨すぎるので、死亡エンド回避はグッジョブです!
悲哀にあふれた作品なんだけど、特訓シーンにはウフッとなってしまいました。ジャッキー・チェン歌唱のエンディンクテーマも味があって素敵。

・ガチ星
戦力外通告されたプロ野球選手が息子についた嘘をきっかけに競輪選手を目指す話。
ザ・グレート・サスケがインスパイアされた映画を見るシリーズ。
前日譚での主人公・濱島のクズっぷりがすごい…。自分の妻と濱島の不貞を知ってもあらゆる感情を必死に抑えて「二度と目の前に現れんといてくれ」というひと言だけで終わらせた幼馴染の気持ちを思うといたたまれなくなる。なおも妻に連絡を取ろうとした濱島の携帯に反応がなかったのがせめてもの救い。
無事に競輪選手になってめでたしってんじゃなくてなってからも辛い展開が続くから遅すぎる「わかった」からのカタルシスがものすごかった。濱島が勝利することはなかったけれどレース内容が良かったし、久松が完全復帰したことがなにより!
こういう辛い作品に上杉のようなまっすぐなキャラは必要だよね。でないと見てらんない。ハタから見ればなーにを偉そうにと思うような濱島からの「努力せえ」という言葉を大切にして濱島よりもはるかに先を行ってるってのも胸が空いたわ。

・ブラック・クランズマン
黒人警察官がKKKの新聞広告を見て電話したとにきうっかり本名を名乗ってしまったのでユダヤ人の警察官になりすましてもらって潜入捜査する話。
直接嫌悪を向けられるのもたまらないけど、当事者と知らずに向けられる嫌悪のほうがキツイ。当事者だと明かすことができなければ言い返すこともできないし。差別というほどでもない偏見をさして悪意もなく軽口のように投げられるのも嫌。
黒人を虐げる映画に盛り上がる白人も黒人が虐げられた事件の講話に怒りを燃やす黒人も「力」を叫ぶ姿に根っこは同じに思えた。
KKKの一番ヤバイ奴は文字通り自爆したし幹部にもひと泡ふかせてスッキリ終わったかと思いきや、エピローグで黒人差別問題は根強いという現実を突き付けられて気が滅入る。

・パッドマン 5億人の女性を救った男
妻が生理中一室にこもりボロ布をサリーの下に隠して干す姿を見て生理事情を憂いた男が妻のために生理用ナプキンを作る話。
生理用ナプキンを発明したのはインド人だったのね?と思いながら見てたら舞台は2001年!同じ国なのに都会と田舎の文明の差にも驚き。しかしこれはかつての日本の姿でもあるのだよね…。そしてかつてのインドが現在のどこかの国の姿でもあるんだろうな。普及しなかったのは習わしのせいもありそうだ。
理解も協力の姿勢も見せない妻はなんてひどい奴だと思ったけど、そういうふうに育てられたらデリケートな問題にズカズカ踏み込んでくる夫はたまらないよなあ。たとえ自分のためとわかっていても。
それと観客は主人公が頑張っている姿を見てるから行動の理由もわかってるけど、ナプキンをくれた男性が翌日宿泊先まで訪ねてきて「具合はどうですか?そのナプキンは僕が作ったんです」なんて言われたら恐怖だよ。主人公本当に頑張ったな~~~!!!
「大きい機械を作るのは難しいが小さい機会を四つ作ることはできる」という発想がすごいし、ナプキンだけでなくナプキンを作るところから売るところまで女性にこそふさわしい仕事として広めたのも素晴らしい!国連でのスピーチも感動した!
映画 | CM(0) | TB(-) 2020.02.19(Wed) 23:08

僕に似てて僕より少し老けている

映画「1917 命をかけた伝令」観てきました。
全編ワンカットということでそういうつもりで見たんだけどいやもう本当に一体どうやって撮ったのか。そう見せてるだけとわかってても継ぎ目がまったくわからないし想像もつかない。たった2時間の尺で日が沈んで昇る経過も違和感なく表現されてる。刺されたトムが血の気を失っていくのもいつの間にという感じ。
ド派手なアクション映画ばっかり見てるとどうも感覚狂ってしまうけれど「敵兵に腹を刺されて死ぬ」はかなりショックだった。そして弾がなかなか当たらないというのもこれはこれでリアルなんだろうなと。下流に水死体が溜まってるのも。
ダンジョンのような塹壕には正直ワクワクした。あと300メートルのところで塹壕から這い上がって駆け抜けたのには手に汗握った!しかしこんな狭いところに身を寄せ合って時が来れば前線に飛び出さねばならないんなんて、つくづく戦争ってなんなんだろう…。トムのお兄さんが当然のように「トムはどこだ?」と言ったシーンが切なすぎる。
いち作品としては任務を終えてめでたしめでたし(?)だけど、数ある任務のうちのひとつでこの後もまた新たな任務が待っているんでしょう。ヘプバーン少佐からのねぎらいの言葉にウィリアムは救われただろうな。
いやーほんとすごい映画だった。全編ワンカットということを知らずに見たくなった。(もう無理)

この映画もそうだけど主人公が途中で代わる映画に当たると嬉しい。珍しいけどないわけじゃないので。
映画 | CM(0) | TB(-) 2020.02.18(Tue) 21:37

五等分のオスカー像

アカデミー賞ですよ。
映画館に行く習慣のなかった私が映画館の有料会員になったのでせっせと映画館に行っているわけですが、10本程度しか見てなくても見た作品がノミネートされたり受賞したりするモノなんですね。
「パラサイト」も観ておいてよかった~~~!優・越・感!それと少なからず韓国映画を観ていてよかったなとも。ファンと自称できるほど数は観てないけど好んで観てはいたので。そうでなければ「へー」で終わる出来事を「嬉しい」という気持ちで体験できたことが嬉しい。
映画 | CM(0) | TB(-) 2020.02.14(Fri) 23:19

君は2番。1番は空けておく

映画「ジョジョ・ラビット」見てきました。
チェックしてなかったんですけどね。たまたま見た玉のようにつややかでふくふくしたメガネの少年の画像にハートを撃ち抜かれてしまいまして。6巻の表紙に一目ボレして「3月のライオン」を読み始めた私ですから。ポスターにヨーキーは入れるべき!私のような人を逃してるぞ!!!
主人公のジョジョも親友のヨーキーもかわいいけど登場人物全員かわいい。悪役に至るまでどこかとぼけててかわいいと思ってしまう。そんなキャラクターが織り成すのは敗戦濃厚な第二次世界大戦下のドイツの話。
ジョジョのナチスへの忠誠もユダヤ人への嫌悪も唾棄すべきものなんだけど、いかんせん10歳の愛くるしい少年の言動なもんですから、ダイレクトに刺さらないのは幸か不幸か。
ユダヤ人少女のエルサに対しても相当ひどい言葉を投げつけているのに「でも10歳の子供だしなあ」と思ってしまうのよね。エルサの受け流しっぷりを見てると余計にクールダウンしてしまう。
それとジョジョのエルサへの気持ちがどんどん大きくなっていく様子がしっかりと描かれているからなんだろうな。「好きな子に意地悪したくなる」をニヤニヤ見てる感じ。だからひどい嘘もかわいらしく思えてしまう。どうせバレるし。
ボーイ・ミーツ・ガールはひやかし気分で見てられるけど、戦争モノは気持ちが沈む。ジョジョを大声でからかいながら意気揚々と戦場に向かった少年たちが帰ってきたときは傷だらけで無言だったり、少年が自爆を命令されたり…。
目の前の靴に母親だと気付き吊るされた体に縋りつくジョジョの姿や、捕らえられた先で再会した教官に嘘の罵倒で逃された直後の銃声に一気に戦争中だということを思い出させられた。
ジョジョとエルサのこの先は不安ばかりだけどなんたって生き延びたんだから!たとえ二人がともに歩む未来が見えなくても「無言で踊りだす」というラストシーンに救われた。
さてさて彼を見に行ったといっても過言ではないヨーキー、もう期待を軽々と超えるキュートさでした。単体でもかわいいのにジョジョとセットでさらにかわいい~!ジョジョとヨーキーが出合い頭にいちいちハグするのがもう可愛すぎてキュン死。とくに金属回収中の変なかぶりものしたままのジョジョとハグするシーン、ヨーキーの片足上がってるの狙ってんのか狙ってないのか可愛すぎるでしょ!!!ジョジョよりもはるかに死に近いところにいたヨーキーが死ななくて本当によかった!!!
なんかもう感情ごちゃまぜで見終わっても悶々としてしまうけど、私はこの映画を見て「かわいい」という気持ちは憎悪を超えるということを知ってしまいました。
映画 | CM(0) | TB(-) 2020.02.13(Thu) 23:13

山水景石

映画「パラサイト 半地下の家族」観てきました。
後から知ったんだけど韓国では「ネタバレ禁止令」が出てたそうで、ソン・ガンホが出てることすら知らない状態で見れた私はラッキーでした。
カンヌ国際映画祭最高賞受賞というのは私にとってむしろ楽しめるかしらという不安要素でもあるんだけど、きっちりエンタテイメントしてて1秒たりとも飽きなかった。あらすじだけなぞるとまるでドタバタコメディだけど、ハラハラしっぱなし。ところどころで暗い気持ちになるし、見終わった後も引きずる。
「臭い」のくだりは本当にキツかった。臭いは誰にでもあるし、たまたま隣り合った他人の臭いにウッとなることもあるけど、とくに他人ともなればいちいちそれを表明せずにやり過ごすもの。パク父だって本人に面と向かって言ってるわけではなく、キム父がたまたま聞いてしまっただけだし。あの会話を聞かなければパク母が車窓を開けた理由に気付くこともなく、キム父がパク父を刺すこともなかったのかなと。
元家政婦の夫の存在も強烈。元家政婦はちゃんとした給料の発生する仕事をしてたんだからアパートくらい借りられると思うんだよね。夫への食事の分は自分で出してたというし。それなのになんで地下で夫を飼うことにしたのか?夫はそれに甘んじたのか?それほど闇金業者の取り立てが恐ろしいと言われたらそうなのねとしか言えないけれど…。社会との接点のない人生なんて想像するだけでゾッとする。
元家政婦夫婦のやっていたことだって罪になるだろうけれど、少なくとも他人は傷付けていない。一方でキム一家はタクシー運転手と家政婦を罠にはめて失業させた。キム一家は元家政婦夫婦とは比べ物にならないくらい悪いのに元家政婦夫婦とのバトルではキム一家を応援してしまったし、脱出できたときもホッとしてしまった。事故とはいえ元家政婦は殺されたも同然で陥れたこともひっくるめて「キム家は相応の報いを受けるべき」と思ったし、実際に相応の報いを受けたのに全然スッキリしない。
パク父がキム父に殺されるいわれはないということも頭ではわかってるんだけど、前述したとおりキム父の殺意も理解できてしまうし、キム父の激しい後悔にキム父をかわいそうと思ってしまう自分が嫌。
こんなふうにキム一家に肩入れして見てしまうのは、豪邸住まいのパク家も地下室住まいの元家政婦夫婦も到底想像に及ばず、唯一想像できるという意味で身近に感じるのがキム家だからなんだろうな。まあーいくら身近にったってあそこまではなー。…などど下を見て「まだマシ」と思ってしまうのも嫌。
オチが「一生懸命お金を稼いであの家を買いました」ではなく「買います」で終らせてるからいくらでもその後を想像できる。お金を稼ぐ手段ひとつとってもまともに働いてなのか詐欺の才能を発揮してなのかとか。
やっぱり韓国映画面白いー。ボン・ジュノ監督作品が面白いというより韓国映画が面白いと思ってしまう。韓国映画に興味のなかった人が魅力を知るきっかけになったんじゃないかしら。
映画 | CM(0) | TB(-) 2020.02.03(Mon) 23:25
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