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December32

ハンガリー国立歌劇場「こうもり」に行ってきました。…って書くとハンガリーに行ってきたみたいだな!

昨年、宝塚で上演された同作品を見ていつか原作(オペレッタ)も見てみたいと思っていたのですが、こんなに早くも機会に恵まれるとは!「全然違う」という話も見聞きしていたので、そこらへんも注目。

初めてのオペレッタ、元々「能に対する狂言みたいなモノでしょ?」とは思ってたので、とくに肩肘張るようなこともなく、アイゼンシュタイン邸から始まる1幕もとっつきやすく、すんなり世界に入り込めました。が、オルロフスキー邸に舞台を移した2幕は豪華絢爛な舞台セットに歓声と拍手!衣装もきらびやかになり、舞台の人口密度もぐっと高まり、チケット高いだけあるあるあるある全然ある。3幕では一転、刑務所に移動するわけですが、もう2幕で充分元取りました。

字幕があるとはいえ、お話についていけるかしら?という不安もありましたが、宝塚版を散々見ていたおかげで名前もろとも相関図が完璧に頭に入ってたので、余裕も余裕でした。というか、「全然違う」というほど違くない。むしろ見たことのある場面ばかり。デタラメフランス語合戦まで原作通りだったとは。
主人公もヒロインも違うし、なんたって「夫が自分の妻と知らずにナンパする」という一番重要なポイントが違うので話の印象もだいぶ違うけど、細々としたエピソードはそのまんまということにかえってビックリでした。誰かが書いてた「宝塚版は舞台裏」にナルホドなと。
原作だと一番の見どころは刑務所でのアイゼンシュタインとロザリンデのバトルですね。金時計があんなに重要なアイテムだったとは。妻に軍配上がったけどどっちもどっちじゃん!
オペレッタの人って歌は言わずもがな、演技もできるんだなと!喜劇ほど間が大事とは言いますが、フロッシュみたいないかにもなコメディリリーフはともかく、ロザリンデが「あれはウチの夫とメイドだわ」の場面で爆笑が起こったのは役者の技量に拠るところが大きそう。
今回初めて西洋人が西洋人がを演じる舞台を見て、脳が混乱しないことの素晴らしさを実感。
音楽はうっかり宝塚版の歌詞で口づさんでしまいたくなる耳なじみのある曲ばかり、ダンスまで楽しめて、こんなに満喫できるとは思ってませんでした。

宝塚版との比較もかねて登場人物の感想を。

アイゼンシュタイ
まごうことなき主人公。(宝塚版でもこっちが主人公じゃんと思ってだけど)金時計をあげる気がなかったり(奪われたけど)、自分のことを棚に上げて妻を責めたり、宝塚版と比べてだいぶ悪どいけど、見た目も相まって憎めないオジサマ。騙されてもあんまりかわいそうにならない。カラッとしてる。

ロザリンデ
まごうことなきヒロイン。夫の女遊びに困り果ててるというわりには自分も間男連れ込んで楽しんでいるので、夫婦バトルでの彼女の勝利もあんまりスッキリしない。民族衣装で故郷の歌を披露する見せ場は宝塚版でも見たかった。

ファルケ
宝塚版では主人公だけど、フランクやイーダよりも出番がない。狂言回しですらない。前日譚は作中で語られるだけ。でも彼がいないと話が始まらない。ロマンスもなく、宝塚版では相手役だったアデーレとは晩餐会で踊るだけ。そりゃ主人公にするには舞台裏にもなるわ。

アデーレ
準ヒロインだけどロマンスはない。3幕ともメインの曲がある。「失礼な冗談ね」はマダム・フローレンスを見たばかりなので思い出しておかしかった。イーダと姉妹仲良しな様子が微笑ましい。

イーダ
スレンダーな体型に浅黒い肌にブロンドヘアーとピンクのドレスがお似合い。ふっくら体型でブルネットに色白という真逆なタイプのアデーレとの並びもいい。絵にかいたような「ヒロインの親友」。バレリーナのはずなのに滑稽なダンスが楽しい。

フランク
1幕ではロザリンデ、2幕ではアイゼンシュタイン、3幕ではフロッシュ、と主要人物との絡みが多く、出番だけでいえば主人公カップルに次ぐ。アデーレとイーダに挟まれて「キスを」の歌に合わせて交互に「チュッチュッチッ」ってするのかわいい。

フロッシュ
最高においしい役。日本語でアドリブ入れまくり。「日本酒」「梅酒」「泡盛」ワールドワイドすぎるご当地ネタにお客さん大喜び。

オルロフスキー
ナントビックリ、男役!宝塚版でのオネエっぽさの理由がわかった。やっぱり男性と並ぶと小柄さが目立つ。コサックダンスしてたよね。

アルフレード
この役が宝塚版と一番違う。ロザリンデの間男だもの、アイゼンシュタインとは面識がないのもそりゃそうだ。主の居ぬ間に楽しむ相手がメイドじゃなくて妻じゃあ罪深さが全然違うなあ。刑務所でも歌ってるのは原作通りなのね。

ブリント
原作だと3幕ではアイゼンシュタインが弁護士に化けるのであって、登場するのは1幕の一場面だけなのね。ヘンなカツラがちゃんと伏線になってた。

あらためて、なるほどこうだったのねだからああなったのねと。
アイゼンシュタインのキャラはたしかに宝塚の主人公には向いていない。
ファルケを主人公にするならば前日譚を入れるしかないだろう。相手役も原作では準ヒロインだがロマンスのないアデーレが適役だろう。
ロザリンデをヒロインでなくすると役割が重くなりすぎるからイーダと分け合うのも納得。
でもやっぱり夫婦バトルがないと「?」となってしまうなあと。実際、宝塚版は「あー楽しかった!で、なんだっけ?」だったので。
当然無理のある部分あるけれど、なんでそうなったのかがわかってよかった。

舞台のDVDがあるのは知ってたけど、手出さないでおいてよかったなー。初めての衝撃は生で受けたいもの!無事衝撃を受けたところで、DVDも欲しくなった。
オペラはまだまだハードルが高いけど、オペレッタなら他の作品も楽しめそう。次はもちろん「THE MERRY WIDOW」が見たい!
舞台 | CM(0) | TB(-) 2017.11.07(Tue) 23:08
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