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ともだちは食わないよ

倉狩聡「かにみそ」を読みました。
タイトルは日本ホラー大賞受賞作品。人食い蟹の話と人食い百合の話の二本を収録。

蟹の方はB級パニック映画風味。青年がちょっと愛嬌のあるバケモノをカバンに入れて持ち歩く姿にホラー映画「バスケットケース」を思い出してみたり。
内容に似つかわしくない、見慣れない言葉を多用した一人称「私」の気取った文体(横浜文化体育館ではない)にものすごく違和感。たとえば「かつて飢餓にのたうった時代の、遺伝子の記憶が、癒されていく」って、ようは「しばらく調子悪くて何も食べれなくてスッゲーお腹空いてたんだけどカニをたらふく食ったらお腹いっぱいになった」ってことなんだけど、さすがにこれには笑ってしまいましたよ。これがインテリ中年ならまだしも、派遣で働くパラサイトシングルの20代男性なもんだから違和感通り越して滑稽。
むずがゆい思いをしながら読み終えましたが、主人公だって人殺してんのになんのバチも当たってないのが不満。自分の罪に気付いて何も食べられなくなるほど苦しんだことがバチといえばそうなんだろうけど。

百合の方は和製ホラー映画風味。文体大して変わらないんだけど、三人称になるだけで違和感なくなるのね。
ひとり身になった男の家にある日突然聖母のような年増の美人が転がりこんできてそのまま住みついちゃって家のことやってくれるようになってってそんな都合のいい話あるかあああ!
結局百合がなんだったのかわからずじまいでこちらも不満。でも主人公の母に焦がれる切ない思いにホロリ。

日本ホラー大賞は「紗央里ちゃんの家」を読んでからは、べつにどれもこれも傑作というわけではないんだなと思いましたが、その思いをあらたにしました!
読書 | CM(0) | TB(-) 2014.06.04(Wed) 21:21
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