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僕の膵臓を食べたい

最近(というわけでもないが)観た映画。

・ウィッカーマン(1973)
失踪した少女捜索の報を受けてとある島を訪れた警官の話。
まさかのミュージカル映画。どこを切り取っても異様。牧歌的に描いているのが不気味さに拍車かけてる。救いが無さすぎで主人公の呪いの言葉通り今年も大凶作で領主が文字通り火祭りにあげられでもしなきゃ気持ちのやり場がない。
いけにえの条件のひとつに「純潔」があるのに初日の晩にわざわざそれを失うように仕向けたのが謎。テストだったとしても用意周到におびき出したせっかくの逸材を無駄にするようなことを何故。
主人公なにも悪いことしてないのになんでこんなひどい目に…と思ったけど他人の信仰への批判は度を越していたと思わなくもない。
「ミッドサマー」見る前に見たかった気もするけど見てなかったからこその「ミッドサマー」の衝撃だったからやっぱり見てなくてもよかったかな。

・名探偵ピカチュウ
ポケモンと人間が共生する世界、探偵業の父親の交通事故死の報を受けた保険調査員が父親の家で探偵帽をかぶった喋るピカチュウと出会う話。
哀愁漂うシワチュウの姿に地味な話かと思ってたので予想外にバトルスタジアム・ドダイトス・パレードと迫力のアクションシーン満載で楽しかった!
何でピカチュウの中の人がおっさんなんだと思ったら本当に中の人がおっさんだった。父親の顔を最後まで映さなかったのはそういうことだったのね~。名士父子の父が悪い奴で息子はいい奴だったってのにもしっかりミスリード誘われました。
ポケモンはピカチュウとニャースとサワムラーくらいしか知らないから画面に映るたくさんのポケモンにいちいち興奮できるファンが羨ましくてしょうがない。主人公の涙を舐めてあげる優しいベロリンガめっちゃ笑った。

・Curve
一歩も動けない場所で目覚めた女性の話。
土管を滑り降りた先が扉も窓も何もないコンクリート打ちっぱなしの部屋だった夢を思い出した。
自分ならどうするも何も力尽きて落ちるしかないんだろうな。それに落ちてみたら意外と低かったりしてという希望を打ち砕く悲鳴と落下の衝撃音。
血の粘りで壁登りを試みてたんだよね?雨が降らなかったらどうにかなってたんだろうか?どうにかなる気がしないんだが。


・君の膵臓をたべたい(2017)
病院の待合室で拾ったマイブックがたまたま同級生のものでそれによって同級生の秘密を知ってしまった少年の話。
原作のあらすじをオチまで聞かされたうえで鑑賞。
あらすじを聞いたときは余命幾許もない少女が通り魔に殺されるなんてなんでそんなひどいプロットを…思ったけど、「その余命すら全うできるとは限らない」を描くためだとわかって納得した。
ホテルのシーンはヒロインの下心丸出しなグイグイっぷりにうげーって感じでむしろよく主人公襲われずに済んだなと思ったくらいだったけど、ちゃんと主人公のことが好きだったということがはっきりしてそれならまあ。主人公への手紙に「君は私に特別な感情を持たないようにしてたんだね」と書いてたけどそれって自分のことでしょ。にしたって主人公の気持ちが自分にあると確信してなければあんな行動出れないよなあ。ある意味羨ましくもある。
しかしキャスティングどうにかならんかったのか。北村匠海なら東出昌大、矢本悠馬なら前野朋哉と同世代のピッタリな役者がいるではないか!

・君の膵臓をたべたい(2018)
実写見てからのアニメ版。
アニメ版で良いと思ったのは、おそらく実写版だと予算の都合できなかったであろう花火のシーン。主人公が「とても」彼女のことを想っている告白がすごくドラマチックだった。
それから遺書の朗読シーン。幻想的な星の王子様のオマージュはアニメならでは。
逆にうーんと思ったのは、キャラクターデザインのせいもあるんだけど、たとえば主人公のしらけた感じとか「人に興味がない」とか言っちゃうサムい感じとか、生身の人間の若さゆえの可愛さで許せていた部分もあったのでかなりつらかった。一方でホテルのシーンはアニメのほうが生々しくなくてマシだったかな。
あと声優の声めちゃくちゃ通るから図書室や病院でものすごく騒がしい人に見えてしまうのはかえって面白かった。
回想という形を取った実写版とは違ってアニメ版のほうが全体的なまとまりもよかった。

元々ティーン向けの恋愛色強い青春映画得意じゃないけど、近年何本か見て意外とイケるクチ?!と思い始めてたのに、誰かと一緒にやいのやいの言いながら見れば楽しいけど一人で見るのは辛すぎるということに気づいてしまった。
映画 | CM(0) | TB(-) 2020.07.13(Mon) 22:05

wrath

映画「ランボー/ラスト・ブラッド」見てきました。
1は前に見てたけど残りは見てなかったので新作公開にあわせて一気見。面白かったと言うの憚られるような気もするけど面白かった。あの有名なシーンはここか!ってのもあって。記憶が新鮮なうちに新作が見れるのはいいね。今度はイップ・マンでやってみようかな。イップ・マンは1すら見てないけど。

というわけで2,3,4の感想もあわせてずらっと↓

・ランボー/怒りの脱出
服役中の帰還兵が「今すぐここから出してあげるからベトナムの捕虜収容所にいるアメリカ人の写真を撮ってきて!」と頼まれる話。
やっぱりジャングルに舞台を移すとランボーの立ち位置がホラー映画の怪物になってしまう。爆発する矢じりがすごい。
ヒロインが足手まといじゃなくガッチリ活躍してるのかイイ!捕虜の助太刀といい、前作はひとりで戦っていたランボーに仲間が…!
騙されていいように使われてこんな任務放棄すればいいのにと思ったけど、ランボーはハナから任務を遂行する気などなくて捕虜救出が目的だったんだな。救出してめでたしではなく、ランボーの「願い」に帰還兵となる捕虜たちの今後を憂いてしまう。

・ランボー3/怒りのアフガン
タイ在住の帰還兵がアフガニスタンにあるロシアの要塞に捕らわれた大佐を救出しに行く話。
どんどんスケールがでかくなっている…ジャングルとは違って荒野だと視界が開けてるから銃撃戦も爆発もド派手~~~!好きな爆発は宙吊り爆発です☆戦車とヘリコプターの接近戦も燃えた!
軍服を脱ぎランボーとともに戦う大佐はランボーの友達だったり仲間だった…上司ではなくより身近な存在に見えた。
タイでの生活も戦闘中もひとりじゃないランボーを見ると目頭が熱くなってしまう。少年はただの足手まといだったような気がしないでもないけど戦うランボーの心の支えになっていたと思うことにする。

・ランボー/最後の戦場
タイで暮らしている帰還兵が「内戦地になってるミャンマーの村に薬を届けたいから船で案内してよ!」と頼まれる話。
グロくてビックリした。罪なき村人が虐殺されたり囚われた女や少年が暴行されるシーンが不快すぎる…。子供抱えてるから大丈夫じゃないのかよ!そんなリアリティ求めてません!
そのフラストレーションの分、残酷なゲームに興じる兵士を矢が打ち抜いたシーンのカタルシスがものすごかった。逃げたと思いきやの案内人が大群引き連れて戻ってくる展開も熱すぎる!
殲滅シーンでヒロインのおびえた顔が頻繁にカットインするのはバラエティ番組のガヤみたいでうっとうしかったけど。ランボーとヒロインとで決着後にハリウッド映画らしい展開にならなかったのは意外だった。生きる世界が違うってことなんだろうな。
すべて終わった後にランボーが乾いた姿で登場するとちょっとだけ安心する。

・ランボー/ラスト・ブラッド
故郷に戻り牧場を継いだ帰還兵が我が子のように大切に育てていた少女が自分を捨てた父親に会いに行くとメキシコに行ったきり戻ってこないので探しに行く話。
いや、あの、普通さあ。ヒロインは捕まってもなんやかんや無事じゃん。現に3がそうだったじゃん。複雑な家庭環境にめげずすこやかに成長し大学進学を控えた少女があんな死に方をしなければならなかったのはランボーをあそこまで怒らせるための理由付けかと思うとフィクションの業の深さを感じずにはいられない。96時間みたいに「いくらなんでもやりすぎ(笑)」でいいよべつに!頬に傷付けられたのもシャブ漬けにされたのもどうせ死ぬんだから徹底的にというのが想像できて具合が悪くなる。
でもやっぱりランボー無双には興奮してしまう!これも業!歓迎の炎の壁には開いた口がふさがらなかった。バトルフィールドが地下壕だからそんなに派手なバトルにはならないかなと思ったけど最終的に地下壕ごと爆発させるっていうね。心臓抉り取るとかランボーまじでジェイソン。爆発する矢じりが登場しなかったのはちょっと残念。
4のその後が幸せな10年であったことは喜ばしいけれど、その終幕がこれというのは辛すぎる。
傷ついた体を安楽椅子にゆだねる姿にランボーもついに完結かと感慨深くなってたら馬に乗ってどっか行った。ということはそういうことか。
これまでのシリーズを振り返るエンドクレジットの映像が面白かった。
映画 | CM(0) | TB(-) 2020.07.07(Tue) 01:20

友達は自分で選べる家族

映画「ザ・ピーナッツバター・ファルコン」見てきました。
プロレスラーに憧れるダウン症の青年が施設を脱走するというあらすじの「プロレス」というキーワードだけで見に行ったんだけど、思ってた以上にプロレスでした。プロレスなんて脱走するための理由付け程度だと思ってたから試合が見れるとは思わなかった。そもそもタイトルがリングネームだったとは。
文字通りパンツ一丁で脱走したザックもすごいけどそんなザックを受け入れたタイラーもすごい。初対面時なんかゲロまみれだったし。
タイラーがザックに優しい言葉をかけられて泣いた後にザックの顔を触り始めてザックも同じように触り返すシーン、子供がじゃれあってるようでほほえましいんだけど、キスシーンのようにも思えた。性愛対象でない相手に対する愛情表現というか。愛しくてたまらないけれどキスするわけにはいかないからその気持ちを発散する行動として。
ザックを連れ戻しに来たエレノアの目線を通して「守る」ということは抑圧にもつながるのだなと気付かされた。そんなふうにエレノアは「普通」を重ねる重要な存在ではあるんだけど、旅に同行することになったのは二人の仲に割って入ってきたようで正直面白くない。やっぱりタイラーといい感じになっちゃうし!でもあのキスは罠にハメるためのものなのでノーカンにしておく。
ザックが目指したプロレス学校の現在はきっと誰もが想像したとおりだったけど、ザックの願いを叶えたかつてのヒーローの粋よ!往年のプロレスラーを場外に投げ飛ばしたのはさすがにファンタジーだけどそれもひっくるめてプロレス!
どこか牧歌的な空気の中でタイラーの追手の恐さが際立ってた。暴力的な悪役として描かれていたけれど、タイラーの悪行を考えると殺したくなるのも無理はない。「金がないのはみんな同じだ」という台詞が響く。あっさり引き下がったかと思いきやのあの展開はゾッとした。間一髪!ザックが場外に投げ飛ばしたレスラーの下敷きに!なんてことにはならなかった。ともあれ死ななかったからタイラーは相応の報いを受けたってことで。
タイラーとエレノアの結婚は容易に想像できるけど、そこにザックがいる未来となると…いやタイラーなら一生面倒見るとか言いそうな気もしないでもない。それはザックのためというよりもタイラーが自分の心の穴を埋めるためかもしれない。
映画 | CM(0) | TB(-) 2020.06.30(Tue) 00:51

セロリ

映画「ドクター・ドリトル」観てきました!
「ドリトル先生は動物と喋れる獣医さんだよね?」くらいの知識。
ほぼほぼデフォルメされてない造形の動物たちが人間さながらに動きしゃべる楽しさと言ったら!!!とくにトンポがめっっっっちゃくちゃかわいい!なんだあの口!シロクマとダチョウでブロマンスもあるしは~~~最高~~~。
動物と同じくらい人間もかわいかった。(ドリトル先生には「人間も動物だ」と言われそう?)子どもは言わずもがなだけど悪役も憎めない。マッドフライ先生どうかご無事で。
冒険の過程で動物たちは適材適所で活躍するんだけど、水陸両用のシロクマ最強マジイケメン。アリの軍隊に協力を依頼する「前金と成功報酬」のあるあるなやりとりを角砂糖でやるのツボった。
お義父さんの「お前のことは殺したいほど憎いけどそれ以上に娘への愛が大きい」という台詞が切なかった。ならばあっさり渡してやれよと思わなくもないけどそれで少しでも気が晴れるのなら。
ドラゴンの便秘治療は唖然としたけど笑える程度に書かれていたからまあいいか。いやでも甲冑がそのまま…ギャー!真正面から見てしまって何度も気絶するダチョウがお気の毒。
侍女のリリーが押しかけ助手のトミーにお礼のキスをするんだけど、この年頃は女の子の方が背高かったりするからそれがもうかわいくてかわいくて!
トミーを助手に迎えて動物病院を再開するエピローグも素晴らしかった。トミーはリスをきっかけにドリトル先生も救ったってことだよね。とはいえ動物たちに囲まれた引きこもり生活もそれはそれで楽しそうで、でもそれは動物に対して決して声を荒げたりしないドリトル先生の人柄あってこそ。
エンドクレジットも楽しかったー。ナナフシ絶対にどこかにいるはずと探してたらちゃんと最後に出てきた。
わかりやすい冒険譚で期待に違わぬ作品でした。
映画 | CM(0) | TB(-) 2020.06.23(Tue) 01:42

少女時代は必ず終わる

映画「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」見てきました。
世界名作劇場で見てたはずなんだけどほとんど覚えていない。別シリーズの「ナンとジョー先生」のジョーが四姉妹の一人だということは知っている。
四姉妹がとにかくにぎやかで、お母さんと一緒に四姉妹がローレンス家にドヤドヤとやってきてドヤドヤと去った後に男三人だけでシーンとなっちゃうの面白い。
ジョーとエイミーのやりあいがなかなか壮絶で、エイミーがジョーの原稿を燃やしてしまうエピソードは子供ならでは残酷さだよなあ。まさに後先考えない行動。エイミーが湖でおぼれてしまうのは仲直りのきっかけとするには過酷だけど死ななくて本当に良かった!
ローリーをめぐる三角関係もキツかったー。そして恋の行方が腑に落ちない私。エイミーは「なんでもジョーの次は嫌」「好きな人の二番目は嫌」と言ってたのに結局ローリーと結婚しちゃうし、ジョーもあんなにはっきり「絶対無理!」と言ってたのに、いったいどういう心変わりなの?!いやそもそもローリーに何の魅力も感じないので「なんでこんな奴を…」と思ってしまうわけですが。ローリーはどっちに転んでも八ッピーなのが余計腹立つ。でも夫婦になった二人のお似合いなこと。
「女性にとって結婚は経済問題だ」というのは昔はもっとずっと深刻だったんだろうな。ジョーは「経済的に独立して結婚しないライフスタイル」のモデルケースになるのかと思ってたから結局結婚するんかーいって。まあこれが学校設立につながっていくからいいんだけど。
見てるとジョーの考えに傾倒しそうになるけど、結婚を控えたメグとのやりとりで「家庭を築く幸せ」を肯定するシーンがあるのは良かった。
ベスとローレンス氏の交流はとても沁みた。ピアノのお礼を言いにやってきたベスがローレンス氏を前にして感激のあまり抱きついちゃう場面なんかもう~~~~!!!そりゃローレンス氏もベスがいとおしくてたまらないでしょう。だからベスがいない家を訪ねるをためらうローレンス氏が余計に切なかった。
私はベスが亡くなったことも覚えてなくて世界名作劇場で見てたかもあやしかったんだけど、ジョーがお金を工面するために髪を切ったエピソードで「これ知ってる!!!やっぱり見てた!!!」と思い出したのです。
発刊のきっかけが「小さな読者の意見」ってのが素晴らしいね。もうどこで泣いたかもわからないほどいろんな場面で泣いたけど、製本場面で泣くとは思わなかった。
今週は見たい映画がとくにない…と思ってこれを見ることにしたんだけど、素晴らしい作品でした!見てよかった!

ところでエイミーの役者が「ミッドサマー」の主人公だっから元気な姿が見れてよかった。だって本当に悲惨だったんだもの…。
映画 | CM(0) | TB(-) 2020.06.18(Thu) 21:51
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